2015年12月8日火曜日

龍伝説


津々浦々、日本の龍伝説

・北海道島牧村 飛竜賀老の滝
松前藩の金山奉行が金を隠し、それを奪る者には龍神の祟りがあったという。
・北海道
沼沢値に棲み悪さをする龍蛇神をアイヌの英雄オオキリムイが退治した。アイヌ民謡 ハリツ・クンナ 知里幸恵訳
・小樽市 手宮
手宮の岩陰に棲む悪龍は、毎年若い娘を生贄として要求していた。ある年、知恵ある娘がマキリ(小刀)と犬で悪龍を退治した。
・弘前市 小沢龍神温泉
夢に現れた龍神のお告げにより湧き出た温泉。
・青森県 秋田県 十和田湖 田沢湖 八郎潟 
奥入瀬の水を飲み龍と化してしまった八郎太郎。十和田湖に棲むが、南祖坊と闘いその住まいを追われ、八郎潟に移る。後、田沢湖の辰子姫と恋に落ちる。三湖を巡る壮大な龍伝説。
・一関市 宝竜温泉
昔、龍が昇天し慈雨を降らせたという伝説のある土地。
・茨城県 鹿島明神
魑魅魍魎を率いた龍蛇神を鹿島明神が退治した。その後には、首のない大蛇の胴が残った。
・茨城県 鹿島沖
捕鯨に出た男達が、古老の暗雲に対する注意を聞かず、竜巻に巻き込まれて遭難。
・東京都 大田区 羽田弁財天
 多摩川を流れ下ってきた宝珠と、江の島から勧請した弁財天を祀る。
・鎌倉 江ノ島
北条時政が子孫繁栄を祈願して参詣した折、龍が現れ三枚の鱗を与えた。時政はそれを崇め、三つ鱗紋を家紋とした。
・日光 竜頭の滝
長さ200メートルの斜面を二手に分かれて流れる様子を龍の髭に見立てての命名。
・日光 鬼怒川上流部 竜王峡
龍が暴れまわったかのような荒々しい渓谷美を持つ。岩盤の色によって紫竜峡、青竜峡、白竜峡と呼ばれる。
・栃木県 八溝山
 昔、八峰を八巻する悪龍が棲んでいたが、那須国造が、乗鞍岳から天の安鞍を、槍ヶ岳から天日矛を、立山から天広楯を、信濃駒ケ岳から神馬を借りて退治した伝説がある。
・群馬県 赤城山麓
 赤堀道玄という長者の美しい娘は、赤城神社参詣の折に、龍に見染められ、沼に引き入れられてしまった。 
・千葉県 印旛郡 栄町 竜角寺
731年旱魃の時に、印旛沼の龍が昇天して雨を降らせ、その体は3つに分かれて地上に落ちた。その時の頭部は竜角寺、腹部は印西市本埜の竜腹寺、尾部は匝瑳市の竜尾寺に祀られている。
・八丈島 登竜峠
この峠道を下から見ると龍が昇天しているように見える。
・箱根 九頭竜神社
芦ノ湖に棲み若い娘の人身御供を要求していた悪龍を、万巻上人が改心させ神社に祭った。湖水祭ではお櫃に赤飯を入れて湖底に沈めて捧げるが、もし浮かべば龍神が受け入れなかったため災いが起こるという。大正十二年(1923年)の湖水祭りではお櫃が浮かんでおり、その数ヵ月後に関東大震災が起こった。
・浜松市 龍頭山
龍の頭に似た、小龍頭、大龍頭と呼ばれる岩峰が山頂にある。
・静岡市 龍爪山
龍が降りて、誤って爪を落とした。
・袋井市 竜巣院
太素省淳禅師が夢に現れた龍神のお告げに従って開創した寺。
・新潟県中魚沼郡津南町 龍ヶ窪の水
日照りによる不作で食物に困った村人が龍の卵を盗んだ所、母龍が怒り狂ってその卵を取り返しに来た。村人はせめて子供たちの命だけは助けてほしいと懇願し、龍はその心に打たれ三日三晩雨を降らせ、この池を作ったという。今も一日43000トンの水が湧き出ている。
・長野県飯山市 北竜湖
弘化4年(1847年)に起きた善光寺地震によって湖が決壊し100人以上の命が奪われた。この時千曲川に龍が流れ下った。
・長野県 木島平村 竜興寺清水
治承年間(1177~1180年)に虎室と見竜の高僧によって立てられた名刹にある湧水。これで内山和紙を作る。
・長野県 戸隠山
渋右衛門という漁師は、天狗からもらったという金の鉄砲玉で百発百中だったが、滝壺に棲む龍を討とうとした時から的には当たらなくなった。
・長野市 西光寺門前
樵の中兵衛が龍を撃ち殺しその死体を見世物にしたため、祟りにあり一族は死に絶える。弔うために西光寺の住職が門前に碑を立てた。
・岐阜県 関市 日竜峰寺
5世紀前半の仁徳天皇の時代、両面宿儺が龍神を退治して山に祠を建てた。
・福井県池田町 竜双ヶ滝
滝壺に棲む滝が昇天するためにこの滝を登った。滝の名は、龍双坊という修行僧に因む。
・名古屋市 竜泉寺
延暦年間(782-806年)に最長が多々羅湖畔で経文を唱えると、池から龍が昇天し、馬頭観音が現れた。
・福井県 九頭竜川
氾濫を繰り返すため「崩れ川」と呼ばれ、それが九頭竜になったとも言われる。六世紀に継体天皇が九頭竜川の河口を広くしたのが日本最古の治水記録。
・滋賀県竜王町
東西の竜王山(雪野山と鏡山)に抱かれた歴史ある街。龍王寺の梵鐘には美女と大蛇の伝説がある。
・滋賀県 勢多の松本
真上阿祈奈君は竜宮城に呼ばれ、その秀麗さを歌う名文を書いたところ、竜王に深謝された。
・いなべ市、近江市境界 竜ヶ岳
古くから雨乞いの山であり、南側斜面には白龍神社がある。
・京都伏見区 清瀧権現
淳和天皇の天長五年(828年)、弘法大師空海が神泉苑で請雨修法の際に出現したという善女龍王を祀る。
・京都 神泉苑
小野小町が詠んだ「ことわりや日の本なれば照りもせめ さりとてはまた天が下かは」という歌に竜王が感激して雨を降らせた。
・京都 勢多の橋
勢多の橋に棲んでいた龍は、少しも臆せず橋を渡った俵藤太を剛勇の士と見込んで長年の敵である琵琶湖の大百足を倒してくれるよう頼んだ。神業に近い弓矢術によって見事百足を退治した藤太は龍から深謝され赤銅の鐘をもらう。その梵鐘は三井寺に献上された。
・奈良県月ヶ瀬村 竜王の滝
修験道の開祖、役の行者が修行した滝。
・奈良県 吉野 竜門岳 龍門寺
龍が棲むような山間深い修験道の山。久米仙人もここで修行したが、女性の肌の白さには勝てず、その女性と結ばれた。
・富田林市 龍泉寺
嶽山の中腹にある龍泉寺には悪龍が棲んでおり、境内の池と麓の水脈は全て枯れてしまった。弘仁十四年(823年)、空海の祈祷により池には水が戻り、聖天、弁才天、叱天、牛頭観音が祀られた。
・奈良県 生駒郡 竜田神社
聖徳太子が法隆寺を立てるための土地を探していたときに、老人に化身した龍田大明神が斑鳩の地を勧めた。その龍田比古神・龍田比女神の二神を祀る。
・吉野郡 天川村 龍泉寺
700年ごろ、役行者がこの地に泉を発見し、八大竜王を祀ったという。
・奈良県 宇陀市 龍穴神社
善女龍王を祀る深山の神社。昔から龍穴では雨乞いの儀式が行われた。
・和歌山県 竜神温泉
役小角が源泉を発見し、弘法大師空海が難陀竜王の夢告を受けて衆生に広めたといわれる1300年の歴史を持つ温泉。
・紀州 熊野 日高川
修行僧安珍への想いを裏切られた清姫が、怒りのあまり龍蛇と化し、道成寺の梵鐘の中に逃げ込んだ安珍を焼き殺してしまうという悲恋伝説。
・大阪 四天王寺
天正十六年(1589年)、二匹の龍が四天王寺に仏舎利を奪いに来た。恐ろしい竜巻とともに金堂は破壊されたが、渾身の四天王像に阻まれ、仏舎利を取ることはできなかった。
・瀬戸内海
小豆島、讃岐の近海からはよく竜骨が引き上げられ、それは粉にひいて傷薬に用いられた。(倭訓栞)
・讃岐山脈 竜王山
双耳峰であり、東側が讃岐竜王、西側が阿波竜王と呼ばれる。麓に龍神を祭った神社がある。
・讃岐国 志度の浦 志度寺
龍に奪われた宝珠を命がけで採り戻した海女の碑がある。
・土佐国
土佐の国では、龍の昇天(台風)時に、太鼓、鉦、法螺で囃し立て龍を追い立てたという。(諸国採草記)
・高知県 香美市 龍河洞
昔、天皇が竜駕に乗ってこの鍾乳洞を訪れたことから命名されたとも言う。
・高知 桂浜
  竜王宮と龍頭岬に抱かれた弓型の海岸。この場所から坂本竜馬は太平洋に夢を抱いた。
・高知県 土佐市 青龍寺
 弘法大師が修行先の唐から投げた独鈷杵がこの地で見つかったという。四国八十八ヶ所三十六番札所。
・愛媛県 宇和島市 龍光寺
 農夫の刀が切り裂いたという龍の目が祀られている。
・鳥取県 日野町 竜王滝(幽霊滝)
麻を紡いでいた女たちが肝試しとして、幽霊滝の賽銭箱を取ってくることを提案した。お勝という女性はその幽霊滝に向かい、賽銭箱に手をかけたところ、どこからともなく自分を諌める声が聞こえた。その声を無視して箱を持って村に帰ったところ、背中に背負っていた赤ちゃんの首がなかったという。(小泉八雲 骨董)
・島根県 益田市  蟠龍湖
竜がとぐろを巻いているような湖の形。
・山口県錦町 寂地峡五龍の滝
竜尾、登竜、白竜、竜門、竜頭の5つの滝が存在する。
・山口県 篠山市 竜蔵寺
役行者が岩窟にて熊野権現を勧請し護摩供を行い、龍の蔵と命名。
・長門市 竜宮の潮吹き
海水が穴から吹き上がる様子が龍の昇天に見えるためこの名前が付けられた。
・下関市 竜王山 竜王神社
下関海峡を望む山頂に祀られ、海上安全、大漁などが祈願される。
・福岡県 小倉
ある侍の家にて、柱を登ろうとしていた小蛇が風雨とともに龍の姿に戻り、昇天した。
・佐賀県 有田町 竜門の清水
鎮西八郎為朝が大蛇を退治したという伝説がある。
・大分県 九重町 龍門温泉 龍門ノ滝
  鎌倉時代の渡来僧蘭渓道隆禅師が(現河南省)の龍門の滝に似ているということから命名。
・長崎市江迎町 潜竜ヶ滝
文政十二年、平戸藩主観中公が命名し、周辺を神域にした。
・熊本県 山都町 竜宮滝
滝壺に龍が棲むといわれる。
・熊本県 南阿蘇村 金龍の滝
黄金の龍が昇天するような荘厳な滝。
・熊本県 天草市 龍仙島
龍女宮と呼ばれる洞窟、奇岩、岩礁のある孤島。
・鹿児島県加治木町 龍門滝
中国山西省竜門瀑に似る。老婆が滝壺で洗濯していると大波が起こり大蛇が現れた。以来その場で洗濯するものはいなくなった。

http://ayuho.yu-yake.com/Gambar/Ryu/Ryu.html


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