2014年11月22日土曜日


  長野市赤沼の真宗大谷派のお寺、妙願寺にも今年小林一茶の句碑が立てられました。
牛馬も 元旦顔の 山家哉    一茶(「春甫への書簡」)
  この句は文化7年(1810、一茶48才)の正月に一茶が江戸から長沼の門人村松春甫に出した書簡にあります。正月「廿晴 ・・・信州長沼春甫方ニ半紙一〆送」ともあります。
  江戸で名が売れていた一茶ですが家も家庭も財産も持たない身の上を愁いて帰郷の思いが募り、古郷ののんびりした正月を思い浮かべて詠んだ句です。このころ、一茶は古郷柏原帰住に備えて長沼近辺に一茶社中の基礎を築く準備も進めており、長沼の門人第一号である春甫に句文集発刊を勧め「菫艸」の代撰に忙しい時でもありました。「菫艸」は翌年発刊されています。
  「七番日記」はこの年から書き始めたもので、次の句なども記されています。
    家なしも 江戸の元旦 したりけり
    古郷や 馬も元旦 いたす皃(かほ) 


[出典]
http://issablog.kohei-dc.com/?m=201208




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