地図を頼りに大田神社を訪ねると意外にも妻が陶芸の土を買う長野陶材さんの直ぐ目の前で、珍しいことに通りを挟んだ郵便局が社務所を兼ねていました。
文政15年(1822、一茶60才)8月、一茶は長沼や紫(現高山村)、六川(現小布施町)の門人宅を訪ね歩き、25日に六川から田中(現湯田中温泉)の門人湯本希杖宅に向かいますが連日の雨による洪水のために六川に引き返しています。
洪水
啼きながら 虫の流るゝ 浮木かな 一茶(「魚淵宛て書簡」)
啼きながら 虫の流るゝ 浮木かな 一茶(「魚淵宛て書簡」)
この句は同年8月29日に善光寺の門人上原文路宅から長沼の佐藤魚淵宛てに出した手紙にあり、「廿五日田中へと足を向けかへば、いまだ川満々として、たま´\越す人を見るに、のしこし山を打越して、乳のあたりまで水に浸り申候へば、見下ろして、川より六川へ取てかへし候。」と記しています。
「文政句帖」の文政5年7月の9句目から11句目にも次の句があります。
鳴ながら 虫の乗行 浮木かな
洪水の 泥に一花 木槿かな
洪水に なくなりもせぬ 木槿かな
洪水の 泥に一花 木槿かな
洪水に なくなりもせぬ 木槿かな
夕月や 流残りの きりぎりす 一茶(「文化句帖」)
[出典]http://issablog.kohei-dc.com/?m=201208
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