2023年11月23日木曜日

浅草神社宮司姓「土師(はじ)」

  「土師」という姓の由来ですが、その先祖は「野見宿禰(のみのすくね)」であり、「當麻蹶速(たいまのけはや)」との相撲での勝負に勝ち、現在でも相撲の神様として祀られています。その野見宿禰は、時の皇后薨去(こうきょ)の際にそれまで慣習となっていた殉死を取り止め、代わりに「埴輪」を作り供えることに改めました。その功績により「土師」姓を与えられ、皇室の葬喪儀礼に携わる役に就きます。

そしてこの埴輪による儀礼を広めるべく、その子孫が日本各地に散らばり、その内の一人が浅草の地に住み着いたと考えられています。浅草には良質な粘土が採れた事から 今戸焼きが発祥していますし、皇室の葬儀を仕切った一族だからこそ、仏教伝来わずか百年足らずの当時は僻地であった浅草においても、聖観世音菩薩の尊像を伺い知ることができたのでしょう。

野見宿禰の子孫には菅原道真公も輩出され、太宰府天満宮には野見宿禰の碑が建立されており、また大阪府藤井寺市の道明寺天満宮境内には土師氏の祖先を氏神とする「土師社(はじしゃ)」が祀られています。


https://www.asakusajinja.jp/info/982/

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