2023年11月13日月曜日

健御名方富命彦神別神社

『延喜式』神名帳には信濃国水内郡に「健御名方富命彦神別神社 名神大」と記載されたが、その後所在がわからなくなっている。次の3社が論社とされているが、現在に至っても比定の決着はついていない。


1. 健御名方富命彦神別神社 (長野県長野市大字長野字本城東2411、北緯36度39分41.54秒 東経138度11分31.71秒) - 旧県社、通称「水内大社」・「城山県社」。

2. 健御名方冨命彦神別神社 (長野県長野市信州新町大字水内斉宮3154、北緯36度34分31.29秒 東経138度02分56.30秒) - 旧郷社、通称「水内神社」・「水内大社」。

3. 健御名方富命彦神別神社 (長野県飯山市大字豊田字伊豆木原3681-1、北緯36度55分15.85秒 東経138度22分29.45秒) - 旧県社、通称「五束神社」。

文献では、持統天皇5年(691年)に天皇の命で信濃国に「水内神」を祀らせたとする記述[1]があり、これが文献上初見とされる。『延喜式』神名帳に「水内神」の記載はないが、健御名方富命彦神別神社が水内郡唯一の大社であることから、この「水内神」は健御名方富命彦神別神社を指すと考えられている。


社名の通り「健御名方富命彦神別神」を祀る社とされる。この神の解釈は各社で異なる。


建御名方命同神説

諏訪大社祭神の「建御名方命」と同一視する説。

建御名方命の御子神説

「健御名方富命」に「彦神別」を重ねた感があることから、建御名方命の御子神とみる説[2]。諏訪大社では、下社摂社の若宮社に「建御名方彦神別命」として祀られる。

「健御名方富命」と「彦神別神」の2神説

「健御名方富命彦神別神」とは2神を表すとし、「健御名方富命」は建御名方命、「彦神別神」はその御子神と見る説(例:妻科神社)。

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