2023年11月15日水曜日

日本語同系語

 日本語同系語

 同系語とは、今は別々の言語となっている二つの言葉を遡って行くと、何処かでいつかは、その二つの言語の基礎語(単語)も、文法も骨格も一つになる関係をいう。 

 日本語の文法的な構造は、アルタイ諸語に属している。 アルタイ諸語は、比較言語学上互いに関係が深いとされる言語のグループの一つ。 北東アジアから中央アジア、アナトリアから東欧にかけての広い範囲で話されている諸言語である。 

 これらの諸語の共通性は、例えばインド・ヨーロッパ語族のように定論が確立している語族と比較すると極めて小さい。 そこで、多少存在する類似性は言語接触の結果であり、アルタイ諸語にはそもそも言語的に親戚関係は存在しないとする見解と、これらの言語は1つの祖語をもつアルタイ語族というグループを構成するとする見解が対立している。 明治時代から続いた日本語の同警固の探索の対象は、アイヌ語、朝鮮語、満州語、モンゴル語彙と拡大されていった。 しかし、確かな手ごたえを得ることはできなかった。   19世紀の中頃、イギリスの宣教師コールド、ウエルは、インド南部の言語群がサンスルリット語と別系の言語であることに気付いた。 かれはその言語群を一括し、それにドラヴィダ語という名を付け、1857年に「ドラヴィダ語、すなわち南インド 言語族の比較文法」という大著を発刊した。 ここに「ドラヴィダ語」という語族が確立された。 そして驚くべきことはコールド、ウエルは、その中に、ドラヴィダ語と日本語は同系性を既に論じていたのでした。 

 その研究は日本の言語学者に気付かれず約1世紀に時がすぎた。 日本人では初めて芝烝しばすすむ氏が1970年に「古代における日本人の思考」、1973年に「ドラヴィダ語と日本語」を発表した。 芝氏は宗教学の立場から接近したので研究で発表された単語の数は15個であつた。 

 ついで藤原明氏、江実ごうみのる氏が研究発表された。 4人目に着手した大野晋しん氏は、ドラヴィダ語族という広大な語族全体を対象とするのではなく、その代表的な民族・ドラヴィダ語族について研究した。


6.タミル語

 インドは10億を超える人口を擁し、多様な人種、民族、言語、宗教によって構成されている。 日常の社会生活に使われている言語は850にものぼるといわれる。 言語でまとめると、インド・ヨーロッパ語族が74%、ドラヴィダ語族が24%を占めるといわれる。 そのドラヴィダ語族の一つがタミル語である。 大野晋氏は日本語とタミル語が同系であるという。 その証拠として次の5点をあげている。 

 1.すべての音素(母音a、i、u、e、o、や子音k、s、t、n、h、m、y、r、wのこ

  と)にわたって音韻の対応がある。

 2.たいおうする単語が基礎語を中心に500ちかくある。

 3.文法上。ともに膠着語こうちゃくご(ある単語に接頭辞や接尾辞のような形態素を

  付着させるこつで、その単語の分の中での文法関係を示す特徴を持つ)に属し、構造

  的に共通である。

 4.基本的な助詞・助動詞が音韻と用法の上に対応する。

 5.歌の57577の韻律が共通に乱される。 

 以上は、日本語とタミル語が同系統の言語であると考えることによってはじめて理解できることである、と大野晋氏は記述している。 

 農耕に関することば

 農耕技術をこの日本列島に持ち込んだ人たちが在地の縄文人に技術や知識を伝えたり、農作業への使役ないし協力を求めたとき、彼らは彼らの農耕用語を使ったはずである。 しかし、水田稲作に右関する用語、語彙をもつ国は近隣諸国に存在しなかったが、7000kmはなれたタミル語にあった。

 農耕にかかわる


https://shujakunisiki.her.jp/m-38-2.html

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